スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

1月, 2019の投稿を表示しています

X-ray Magnification Indicator 自作

レントゲン撮影時の話題です。 最近ではTPLO手術の件数が増えてきました。とくに小型犬での適応症例数が増えてきていますが、これは、パテラの内方脱臼と前十字靭帯断裂を併発している症例に対してTPLOを利用した場合の術後成績を評価しているからです。 TPLO実施時には、インプラントのサイズや配置、骨切りのラインを正確に作図して術前計画を練る必要があります。印刷されたレントゲン画像は、骨格の形状を正確に描写しているように見えますが、実は拡大されていることが多々あります。これは、一般的なレントゲン撮影台では被写体(患肢)とレントゲンフィルム(カセッテ、フラットパネル)の間が数センチ離れているため、、若干(10%前後)拡大撮影されてしまうのです。 そのため、骨格の大きさを測定する場合は、レントゲンフィルム(カセッテ、フラットパネル)の直上に患肢を載せるようなコンディションで撮影しないといけません。ただし、DRなどでは、プリントアウト時にパソコンとプリンターの相性でなぜか等倍印刷されないことがありますので、注意が必要です。 このようなことから、せいかくな測定が必要となるようなレントゲン撮影時には、長さの基準となるマーカーを一緒に撮影することが理想的です。 ↑のレントゲンのように、レントゲンマーカーを一緒に入れて、撮影します。 これは、Biomedtrix社のX-ray Magnification Indicator (100mm X-RAY MARKER)で、鉄球間の距離を測って、実寸より何%拡大されているかを計算します。このレントゲンでは、108mmでしたので、8%拡大されていることが分かります。 ↑Biomedtrix社の100mm X-RAY MARKER それぞれの鉄球の左端から左端までの距離がちょうど100mmになっている。 知り合いの先生から、このレントゲンマーカーを貸してほしいと依頼がありました。日本国内ではこのような製品の販売が無いので、米国のBiomedtrix社にメールして購入しなければなりません。確かにちょっと面倒ですし、納品までに時間がかかりそうです。 そこで、なにかいい方法はないかと考え、タミヤの工作シリーズを思いつきました。 ↑タミヤ 楽しい工作シリーズ(パーツ) ロングユニバーサルアー