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手術撮影 OLYMPUS TG-5 (TG-6) 画像集

 2020年から、手術撮影用カメラとしてOLYMPUS TG-5を導入しました。 TG-5 (TG-6)の特長として顕微鏡モードがあります。他のデジカメでは手術時に神経や関節面、靭帯損傷部などを接写するためにはマクロレンズを使用する必要がありますが、OLYMPUS Toughシリーズの顕微鏡モードではマクロレンズを必要としません。画質もそれほど悪くありませんので、術中撮影用カメラとして2021年現在、一番使いやすいカメラだと思っています。 今回は、(有)エヌティエフさんに依頼してオートクレーブ可能な滅菌カメラケースを作成してもらいました。 TG-5で撮影した画像をいくつか紹介します。 猫・馬尾神経症候群・L7-S1背側椎弓切除を行い、露出した馬尾神経を観察。 猫の歯根膿瘍。歯肉から露出した下顎骨の一部。 猫の膝蓋骨骨折。関節面側から観察。 小型犬のベントラルスロット。 中型犬の前十字靭帯断裂

LED無影灯で縞模様が出るときの対処法

 手術の動画撮影に関する話題です。 最近、無影灯のライトもLEDが増えてきています。 医療販売の業者さんからは、「今後はハロゲンの無影灯は製造されなくなり、すべてのメーカーがLEDの無影灯になる」と、説明を受けました。 LEDの無影灯はとても高額です。「どこのメーカーの製品もびっくりするほど高いから、一番安いものでいいや」というような選び方は要注意です。LED無影灯はハロゲン灯に比較して歴史が浅く、製品による差がかなりあります。 無影灯の新規導入を検討されている先生は、ぜひ実物を見学されることをおすすめします。 注意すべきポイントは以下です。 ①ハロゲン灯に比較して、明るすぎる。:ハロゲン灯の場合、Maximumの明るさで使用することが多かったと思いますが、LED灯の場合、minimumの明るさでもびっくりするほど明るいです。minimumでも明るすぎる場合、サングラスをかけたくなるほどです。天井高が低い手術室の場合、どこまで明るさを落とせるかが特に重要です。 ②ハロゲン灯のようには、散光できない。:ハロゲン灯の場合、照射範囲をかなり拡大できます。もちろんそれは均一な光ではないのですが、無影灯が二灯あれば、一灯を中心部分、もう一灯を周辺部分にフォーカスすれば、両腕で作った輪くらいの照射野を作ることができます。LED無影灯の場合、製品によっては手のひらくらいの照射範囲よりも拡大することができません。二灯の場合、この小さな照射野を横に並べるか、縦に並べるかの使い方しかできません。本当に困ります。 ③ビデオ撮影時に横縞が発生する。:これは製品によりますが、手術動画用のビデオ撮影をしたときに、横縞が発生する場合があります。おそらく、LEDの周波数とビデオカメラのシャッタースピードが干渉してしまっているものと思われます。メーカーに問い合わせしたところ、「お宅のビデオカメラのシャッタースピードの設定を変更して対応してくれ」と、冷たくあしらわれました。メーカーの技術者が皆さんこんな考え方だとは思いませんが、価格だけで選んではいけないことについて、具体的な勉強になりました。 実際、下のような縞模様が発生する場合があります。(メーカーと機種、ビデオカメラとの相性によります。全く発生しない場合もあります) ビデオカメラのシャッタースピードなど、設定をマニュアルで変更するのも良いですが、